
関連する病態
重複と関係性のマップなぜ複数の疾患が重なりやすいのか
複数の慢性疼痛が同じ患者さんに併存しやすい背景には、共有されるいくつかのメカニズムが想定されています。
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)は単独で生じることがむしろ少なく、線維筋痛症・顎関節症・緊張型頭痛などとしばしば併存することが知られています。
中枢性感作と呼ばれる現象
痛みが長く続くと神経系の「感度」が高まり、いつもなら痛みとして処理されない刺激にも反応しやすくなる、と考えられています。
共通するリスク要因
ストレス、睡眠不足、運動不足、栄養面の偏りなどは、複数の疼痛疾患に同時に関わりうる要素として議論されています。
連鎖的な影響
一つの疾患が次の問題の素地を作ることがあります(例:けがによる筋肉の防御性収縮が、新たなトリガーポイントを生むなど)。
中枢性感作と呼ばれる現象
痛みが続くことで神経系が過敏になり、複数の疾患にまたがって痛みを感じやすくなる可能性が議論されています
共通する神経伝達物質
セロトニン、ノルアドレナリン、サブスタンスPなどが、MPS・線維筋痛症・片頭痛・IBSなどに関与しうると指摘されています
自律神経系の関与
慢性的な痛みは自律神経系の働きにも影響し、消化管の動き、睡眠、循環などに変化をもたらすことがあると考えられています
筋肉の防御性収縮の連鎖
痛みを避ける動き方が続くと、隣接部位に新たなトリガーポイントが生まれ、運動連鎖を通じて問題が広がっていく場合があります
関連する疾患
抜けの少ないケアを受けるために
一つの診断で他の可能性を閉じない
線維筋痛症があるからといって、対処できるトリガーポイントが存在しないとは限りません。椎間板の所見があるからといって、筋肉が痛みの主役でないとも言い切れません。
質問を上手に使う
「トリガーポイントが関与している可能性はありますか」という一言が、原因に直接アプローチできる治療への扉になることがあります。
多職種での評価を検討する
複数の症状が重なる場合は、互いに連携できる医療者のチームに診てもらうほうが、専門医を別々に受診するより全体像が見えやすくなる場合があります。
症状をタイプ別に記録する
「筋肉性(うずく・押すと痛い)」「神経性(しびれ・ピリピリ感)」「内臓性(消化器・胸まわり)」のどれに近いかをメモしておくと、診察時の鑑別に役立ちます。
さらに学ぶ
疾患のつながりを理解することは、抜けの少ないケアへとつながりやすくなります。