なぜチームで考えるのか
筋筋膜性疼痛のケアは、適切な人が関わるほどよい方向に進みやすいものですが、誰もが大規模なチームを必要とするわけではありません。経験のある理学療法士と一貫したセルフケアの計画があれば、それで十分という方もいらっしゃいます。一方で、医療的な見立てや処置、心理的な支援を加えていくほうが向いている方もいます。目指すべきは専門家の数を集めることではありません。よく耳を傾け、丁寧に評価し、わかりやすく説明し、患者さんが自分のケアを続けていけるよう支えてくれる――そうした医療者と出会うことです。
よい医療チームは大きさで決まるのではありません。相性、情報共有、そして時間をかけて生活機能が高まっていくかどうか――そこに本質があります。
主な医療者を知る
どの医療者にも聞いておきたい質問
「トリガーポイントや関連痛、筋筋膜性の痛みについて、どのようにお考えですか。」
✓ 望ましい兆し
概念をわかりやすく説明し、より広い筋骨格系の文脈に位置づけて話してくれる。
✕ 気をつけたい兆し
話題そのものを切って捨てる、または評価の方法を説明できない。
「私の症状はどのように評価していかれるご予定ですか。」
✓ 望ましい兆し
必要な場面で身体に触れた評価、病歴、生活機能の確認を組み合わせる、と説明してくれる。
✕ 気をつけたい兆し
画像所見、画一的なチェックリスト、決まったプロトコルだけに頼っている。
「在宅でのエクササイズやペース配分、セルフケアはどう位置づけていらっしゃいますか。」
✓ 望ましい兆し
患者教育と、個別化された自宅での取り組みを大切にしている。
✕ 気をつけたい兆し
院内での施術しか話に上がらず、受診と受診の間に何をすべきかが提示されない。
「効果が出ているかどうかは、どう確かめていきますか。」
✓ 望ましい兆し
痛み、機能、睡眠、可動域、活動への耐久性など明確な指標を置き、定期的に再評価する。
✕ 気をつけたい兆し
回答が漠然としており、見通しのないまま通院を続けるよう促す。
チーム構成の例
軽い筋筋膜性疼痛
- 理学療法士、または運動療法を中心に診てくれる医療者
- セルフケアの習慣
中程度の筋筋膜性疼痛
- 理学療法士
- 必要に応じて、あん摩マッサージ指圧師や鍼灸師などの支援的な医療者
慢性化した筋筋膜性疼痛
- 理学療法士
- リハビリテーション科医など筋骨格系を診てくれる医師
- 個別の状況に応じた追加の支援
複雑・広範な症例
- 理学療法士
- 必要に応じた医療系専門医
- 明らかに役立つ場合の心理職による支援
- 反応をみながら加える補助的なケア
医療者を変えてもよいと感じるとき
- 一定期間試したのに、意味のある改善が感じられない
- 医療者が悩みを聞いてくれず、計画も調整してくれない
- 治療が画一的で、自分の症状のパターンに合っていない
- 理由がわからないまま、通うほどに症状が悪化していく
- 何をしているのか、なぜそれをしているのかを説明してくれない
- 必要な場面でも、自宅での計画や教育、セルフマネジメントの提案がない
- 受け流されている、急かされている、真剣に取り合ってもらえていないと感じる
ヒント: 医療者を変えることは失敗ではありません。相性のよい関係を見つけていく過程の一部、と捉えてみてください。
チームを少しずつ整える
いま最も関係が深そうな医療者から始めて、ケアが目に見えてよくなる場合にだけ仲間を増やしていきましょう。

Building Your Care Team
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