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Atlas · 中背部

脊柱起立筋

脊柱起立筋は、背骨の両脇を縦に走り、体幹を支えたり動かしたりする筋群です。かがむ、持ち上げる、同じ姿勢を続けるといった場面で生じるうずく痛みに、これらの筋肉が関わる場合があります。ただし、痛む場所だけでは原因は分かりません。まず背中や腰を広く評価し、大切な活動に向けて、無理のない動きと筋力を育てていきます。

脊柱起立筋
身体部位
中背部 · 腰部
トリガーポイント
6
この筋に記載
よくある症状
4
記録されたパターン
よくある原因
4
関連する因子

筋肉の概要

症状と最初の対処

最初にできる対処

  • 無理のない量で歩行や日常の動きを続けてください。
  • 毎回痛みが強まる作業は、負荷や時間を一時的に減らし、その後少しずつ戻します。
  • 楽に動かせる方向を選びます。後ろへ反らす動作を繰り返す方法が、すべての方に適するわけではありません。

評価を受ける目安

  • 背中・腰や脚の痛みに加え、新たに尿が出にくい、尿や便を抑えられない、性機能が変わった、会陰部やサドルが当たる範囲がしびれる、脚の力が急速に低下するといった症状があれば、救急で評価を受けてください。これらの症状がすべてそろう必要はありません。
  • 背部痛とともに、新しい胸痛、息苦しさ、気が遠くなる感じ、強い腹痛がある場合は、至急医療機関で評価を受けてください。押すと痛みの一部が再現されても同様です。
  • 大きな外傷を受けた後や、発熱、理由が分からない体重減少、がんの既往、途切れない夜間痛、新たな神経症状がある場合は、早めに受診してください。筋肉の治療を一通り終えるまで待たないでください。

痛む場所、痛みが出る負荷、症状を変える条件を記録します。同じ条件で持ち上げる動作や前屈を繰り返して比べるほうが、一点に硬さが残るかどうかより経過を追いやすい場合が多いです。

診察・触診・治療の根拠

筋肉と痛みの図解

Erector Spinae · Anatomy 1

Anatomical view of the illustrated muscle.

画像内の表記は英語です。

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トリガーポイント

1. TrP1 (胸部)

位置。 胸椎に沿って

トリガーポイントの分布図
脊柱起立筋 — Erector Spinae · Common trigger-point sites元のサイズで画像を開く

筋肉の領域を示す参考図です。選択した番号のトリガーポイントだけを示す図ではありません。

関連痛の分布図
脊柱起立筋 — Iliocostalis Lumborum Component · Regional referral example元のサイズで画像を開く

Iliocostalis lumborum component · right L1 source example

筋肉の領域を示す参考図です。選択した番号のトリガーポイントだけを示す図ではありません。

関連痛。 背中の中部、脊椎に沿って

関連痛のパターン

  • 背中の中央部
  • 胸椎に沿う範囲
  • 肋骨後面付近

この痛みが、どのように感じられるか

作業や運動を続けるうちに、周辺がうずくことがあります。痛みの強さや場所が変わっても、特定の筋線維が傷んでいるとは限りません。 いつもの痛みが出る動作段階と負荷を確かめます。こうした動きには、筋肉、脊椎関節をはじめ、さまざまな組織が一緒に関わります。

患者さんからよく伺うお話

  • 脊椎に沿った鈍痛
  • 背中の中部の硬直
  • 曲げる際の痛み
  • 姿勢性不快感

症状が悪化しやすい状況

  • 前屈
  • 長時間の座位
  • リフティング
  • ねじり
  • 不良姿勢
関連する運動を見る (24)

患者が訴える症状

背骨の脇がうずく 作業や運動を続けるうちに、周辺がうずくことがあります。痛みの強さや場所が変わっても、特定の筋線維が傷んでいるとは限りません。

かがむ、体を起こすと痛む いつもの痛みが出る動作段階と負荷を確かめます。こうした動きには、筋肉、脊椎関節をはじめ、さまざまな組織が一緒に関わります。

持ち上げる動作や立位を続けにくい 最大筋力を測る前から、疲れや防御的に力が入る動きが日常生活を妨げている場合があります。

押すと痛い、こわばる 押したときの痛みは記録できます。ただし、圧痛は原因の異なる背部痛でもよくみられます。

よくある原因

仕事や運動の負荷が変わった 新しい持ち上げ作業、長い勤務、運動再開時には、現在耐えられる量を超える場合があります。前かがみ全般を危険と決めつけず、活動量と回復を見直します。

動きの変化が少ない時間が長い 座る、立つ、歩く動作を交替すると楽になる方もいます。一つの座り姿勢だけで筋肉の異常は判断できません。

痛みが出てから活動が減った 動きを避け続けると、普段の動作が難しくなることがあります。理想的な姿勢にこだわらず、リハビリで自信と活動能力を取り戻していきます。

睡眠、ストレス、回復の状況 症状の負担や活動への参加に影響する場合があります。ただし、トリガーポイントの仕組みを裏づける所見ではありません。

臨床家と指導下の学習者向け

臨床資料

動きや負荷に伴う背部痛を記録します。新たな胸部・腹部症状は別に評価する必要があります。

解剖と触診

解剖学的な位置関係

腸肋筋、最長筋、棘筋が縦方向に並び、骨盤、椎骨、肋骨への付着は部位によって異なります。体幹の伸展と側屈に関わり、深層・浅層にある組織と負荷を分担します。[3]

  • 正中線上の棘突起を、診察範囲の内側境界として確認します。
  • 腰部の付着は腸骨稜と仙骨を、胸部の筋柱は肋骨角を目印に位置を把握します。
  • 最長筋は腸肋筋より内側にあります。ただし、触れるだけで両者の境界を確かに区別できるとは限りません。

周辺の組織。 腰部では、多裂筋がさらに深く、内側に位置します。周囲には胸腰筋膜、肋骨、脊椎関節、脊髄神経後枝があります。脇腹を深く押すと、筋肉以外の構造にも近づきます。

触診

患者さんの体位。 楽であれば腹部に枕を入れた腹臥位、または股関節と膝を支えた側臥位にします。同意を得て、調べる範囲だけを露出します。

解剖学的な目印を確認する

  • 圧を加える前に、棘突起が並ぶ正中線、腸骨稜後部、下位肋骨縁を確認します。
  • 症状がある胸椎部または腰椎部で、正中線の外側に位置する傍脊柱筋腹を選びます。

診察の手順

  1. 広い面で軽く触れ始め、反対側の対応する範囲と比べます。
  2. 筋柱に沿って縦方向にたどり、次に表層の筋腹を短い範囲で横方向へそっとなぞります。感じる症状が、いつもの訴えと同じか尋ねます。
  3. 無理がなければ、患者さんに体幹をわずかに伸展してもらい、収縮する筋腹を確かめてから、安静時に再評価します。部位と症状の反応を記録します。痛みの発生源を特定の椎骨と決めつけません。

所見を記録する

  • 周辺でみられる圧痛、防御性緊張、いつもの痛みを、病歴や負荷をかけた診察所見と照らし合わせます。一致すれば、筋肉の関与を考える手がかりになります。
  • 索状硬結(タイトバンド)や圧痛点だけでは、筋肉由来の痛みと、別の病態をかばうために生じた緊張を区別できません。

限界と注意点

  • 棘突起、痛む肋骨、最近手術を受けた部位、骨折が疑われる部位に直接力を加えないでください。
  • 脇腹を深く押したり、アトラスの点を刺鍼位置の指示として用いたりしないでください。
  • 鋭く放散する症状、予想外の腹部・胸部症状、強い苦痛が出たら中止します。
[3][5]

診察と検査

2

脊椎の動きと症状の反応を調べる診察[4][5]

再現できる動作制限を把握し、脊椎周辺の症状や神経所見に追加評価が必要か確認します。

体位
必要時につかまれる支えを用意して立位にします。座位での回旋は、バランスを保つ負担を減らせます。病歴に応じて胸椎部か腰椎部を選びます。
手技
開始前の痛む場所を記録します。無理のない前屈、戻る動作、伸展、側屈を行ってもらい、必要に応じて座位で体幹を回旋します。ゆっくり一度動かすところから始め、耐えられる場合だけ繰り返します。可動範囲、いつもの痛み、症状が広がるか狭まるかを記録します。脚の症状があれば、診療者が神経学的診察も行います。
陽性所見
繰り返し同じ症状が出る、動きが制限される、症状の範囲が変わるといった所見を記録します。脊柱起立筋や多裂筋のトリガーポイントを診断する陽性基準値はありません。
解釈
反応をもとに無理なく行える動きを選び、経過を比べる基準にします。症状が末梢へ広がり続ける場合や神経所見が変わった場合は、現在の診断仮説を見直します。
限界
周辺領域の機能障害を調べる診察であり、一つの組織を分離する検査ではありません。伸展時の痛みや引っかかる動きだけで、椎間関節疾患、椎間板疾患、不安定性は判断できません。引用した治療指針は、この検査手順自体を検証していません。

股関節を使う前傾動作と持ち上げ耐性の評価[4][5]

リハビリで取り戻したい動作を観察し、体幹への負荷を同じ条件で比べる基準を作ります。

体位
足を無理のない幅に開いて立ちます。最初は軽い物を、安定した高めの台に置きます。
手技
物を持たずに、かがんで戻るところから始めます。無理がなければ、高めの台から軽い物を持ち上げ、扱いやすい距離に体へ近づけます。重さ、持ち上げる高さ、回数、呼吸、痛む場所、回復を記録します。高さや動き方を変えて比較し、一つの理想的な脊椎角度を押しつけません。
陽性所見
いつもの痛み、強い防御性の緊張、合意した動作を完了できないことは、機能制限として扱います。筋肉の診断検査が陽性という意味ではありません。
解釈
練習できる負荷と範囲を選び、実際の仕事や競技で必要な動作へ段階的に近づけます。
限界
脊椎と股関節を動かす複数の筋肉が関わります。この応用的な機能評価には、筋肉ごとの基準値がありません。急性外傷や危険徴候がある状態で、無理に実施しないでください。

ほかの原因との鑑別

脊髄神経根の関与[5]

判断に役立つ所見。 脚の痛みが一定の神経分布に沿って再現される場合、感覚変化、反射変化、客観的な筋力低下がある場合は、神経学的診察が必要です。傍脊柱部の圧痛が同時にみられることもあります。

次の対応。 筋力、感覚、反射を調べ、適切な神経力学的検査を加えます。進行する筋力低下や馬尾症状は、緊急対応につなげます。

骨折、感染、悪性腫瘍、炎症性脊椎疾患[5]

判断に役立つ所見。 外傷、骨脆弱性、発熱、関連するがんの既往、全身性疾患、持続する炎症性の症状があれば、評価方針を変えます。筋肉を押して痛んでも、これらは除外できません。

次の対応。 病歴と医学的診察から、緊急性と必要な検査を判断します。特別な問題を伴わない筋肉痛様の症状に、一律の画像検査は行いません。

脊椎・股関節周辺の痛みに伴う二次的な防御性緊張[5][4]

判断に役立つ所見。 股関節の可動制限、脊椎運動時の痛み、変化する殿部・脚症状は、最も押して痛む一点より参考になる場合があります。

次の対応。 関係する股関節と脊椎周辺を診察します。段階的なケアを行っても選んだ動作が改善しなければ、診断仮説を検討し直します。

治療の選択と進め方

臨床の専門家によるケア

慢性腰痛に対する高出力レーザー療法[2][1]

検討する場面。 評価を受けた慢性腰痛があり、運動プログラム中も活動制限が続く方が対象です。

診療者が症状のある腰部に高出力レーザーを照射し、運動療法と組み合わせます。治療目標は痛みと活動制限です。患者さんと施術者は、機器の波長と曝露条件に対応する保護眼鏡を使用します。

実施量と見直し
試験では4週間の治療が行われました。公開されている抄録からは、機器設定や施術回数を確認できません。
段階的な進め方
治療期間後に、同じ歩行、座位、持ち上げ動作で痛みと耐えられる量を比べます。耐性が高まれば運動を広げます。
中止・再評価の目安
皮膚の不快感や持続する症状増悪があれば中止します。新たな脚の筋力低下や神経所見の変化は、原因を調べます。
根拠と限界
男性72人を対象とした小規模試験では、高出力レーザーと運動の併用が、偽照射と運動の併用、またはレーザー単独より良好でした。腰部全体についての疼痛研究であり、脊柱起立筋だけの効果は示していません。

臨床の専門家によるケア

慢性腰痛の短期的な補助としてのドライニードリング[4]

検討する場面。 評価を受けた慢性腰痛で、短期的な痛みの軽減が運動や活動を支えると考えられる方が対象です。

訓練を受けた診療者が、腰部全体と神経機能を評価してから、対象となる腰部筋を選びます。ドライニードリングは能動的なケアに併用します。表面の圧痛から、深部へ針を置く位置は判断できません。

実施量と見直し
個別に期間を区切って試みます。指針は、一つの筋肉に固有の施術量や、必須とする治療期間を定めていません。
段階的な進め方
数日から数週間にわたり、歩行、移乗、荷物を運ぶ動作を比べます。圧痛が変わっても活動に役立つ改善がなければ終了します。
中止・再評価の目安
新たな脚の筋力低下、しびれ、感染徴候、または持続する悪化があれば、中止して再評価します。
根拠と限界
2021年の腰痛指針では、痛みと生活機能障害を短期的に軽減するため、他の治療と併せたドライニードリングを検討できます。腰部全体についての根拠です。脊柱起立筋だけを治療して筋活動が回復する、効果が長続きするとは示していません。

セルフケアと活動

無理のない歩行と日常動作を取り戻す[4][5]

検討する場面。 医学的な原因を検討したうえで、動作に伴う背部の不快感がある方、特に活動低下が支障になり始めた方が対象です。

平坦な道、または無理なく行える別の有酸素運動を選びます。座位や立位が続いたら、短く姿勢を変えます。支えを使って楽に過ごしてもかまいません。一日中保つべき姿勢が一つ決まっているわけではありません。

実施量と見直し
診療者が調整する例として、1日1〜2回、5〜10分の歩行から始めます。現在の症状増悪を招く量より短い時間でもかまいません。一般的なリハビリの例であり、特定の筋肉に有効と検証された量ではありません。
段階的な進め方
今の活動量をこなせて翌日の生活動作も安定したら、歩く時間や頻度など、増やす要素は一つにします。症状が強いときも、役立つ活動をできる範囲に調整して続けます。
中止・再評価の目安
新たな筋力低下、広がるしびれ、排尿・排便の変化、胸部症状、活動を減らしても治まらず強くなる痛みがあれば、中止して評価を受けてください。
根拠と限界
腰痛指針は、活動の継続と有酸素運動を支持しています。ここで示す歩行時間や胸椎部の筋痛への応用は、試験で直接検証されていません。症状が軽くなっても、トリガーポイントの不活性化を示すわけではありません。

運動とリハビリテーション

股関節を使う前傾と持ち上げの段階的な練習[4]

検討する場面。 負荷で背部症状が変わり、評価後に無理なく始められる範囲がある方が対象です。

呼吸を楽に保ち、かがんで戻る練習をします。物を持たない前傾、または高い台から軽い物を持つところから始めます。膝を曲げる量や体幹の動かし方は、行いやすさに応じて選びます。

実施量と見直し
診療者が調整する例として、週2〜3日、連日を避け、ゆっくり6〜8回を2セット行います。翌日の生活動作が悪化するなら少ない量から始めます。この数値は応用例であり、検証済みの脊柱起立筋用処方ではありません。
段階的な進め方
役立つ場合は回数を先に増やし、その後に重さを増すか、物を取る位置を下げます。一度に変える条件は一つとし、最後は必要な動作を実際の場面で練習します。
中止・再評価の目安
新しい脚の筋力低下やしびれ、突然のいつもと違う痛み、繰り返すたびに悪化する症状があれば中止します。翌日の悪化が続く場合は再評価します。
根拠と限界
慢性腰痛では、体幹の筋力・持久力トレーニングが支持されています。ただし、脊柱起立筋トリガーポイントに固有の前傾練習量は、ここでの根拠からは定まりません。

運動とリハビリテーション

無理なく動かせる運動を選ぶ[4][5]

検討する場面。 こわばりがあり、楽に動かせる方向や、選んだ活動を行いやすくする方向が見つかる方が対象です。

胸椎部のこわばりには、足を支えた座位で腕を胸の前に組み、体をひねってみます。腰椎部なら、四つ這いで無理のない小さな揺れを試します。ゆっくり動き、元の動作を再評価します。

実施量と見直し
診療者が調整する例として、1日1回、軽い動きを5〜8回行い、再評価します。実用的な試みであり、特定の椎間へのモビライゼーション手順ではありません。
段階的な進め方
動きに役立つ場合だけ範囲を広げます。解放される感覚を繰り返し求めず、筋力練習や活動と組み合わせます。
中止・再評価の目安
症状が腕や脚へ広がる、鋭くなる、試した後に悪化する場合は中止します。骨脆弱性や骨折が疑われる場合、ローラーに体を預けて強く反らさないでください。
根拠と限界
可動性を高める運動は、個別の腰痛ケアで選べる方法です。胸椎部への応用や具体的な動き・回数は、直接検証されていません。椎骨間の位置が戻ったことを示すわけでもありません。

臨床の専門家によるケア

慢性腰痛に対する腰部周辺のマッサージ[6]

検討する場面。 評価を受けた非特異的慢性腰痛があり、歩行、前屈、椅子からの立ち上がりに具体的な制限がある方が対象です。根拠は腰部全体を対象としています。一つの筋肉に絞った診断によるものではありません。

楽な腹臥位や側臥位で、診療者が触れやすい腰部傍脊柱組織をゆっくりさすったり揉んだりし、その後、患者さんに、あらかじめ選んだ動作を繰り返してもらいます。接触方法は、腰部全体を扱うマッサージを臨床に応用したものです。周辺の動きと活動で反応を判断します。試験では、痛みを生む一つの筋束を特定していません。

実施量と見直し
試験では週1回、計10回通い、初回は75〜90分、その後は50〜60分でした。研究上の参考として、期間を区切った治療を相談し、生活機能障害と日常活動を早期に見直します。
段階的な進め方
選んだ活動と生活機能障害の指標を記録し、楽になった効果が日常生活にも及ぶ場合だけ続けます。動きやすい間に、無理なくできる活動を練習します。
中止・再評価の目安
症状の悪化が続く場合や、ケアを重ねても機能に役立つ改善がない場合は中止します。新しく脚の力が低下する、しびれが広がるなど、神経所見が変わったら再評価が必要です。
根拠と限界
解析対象は401人でした。10週時点のローランド生活機能障害スコアは、通常ケアよりリラクゼーションマッサージで2.9点、構造的マッサージで2.5点良好でした。26週では機能差が小さくなり、症状の差は26週、52週とも有意ではありませんでした。構造的マッサージに意味のある優位性はなく、一つの腰部筋だけを調べた研究でもありません。

再評価と経過観察

  • 同じ高さ、重さ、回数で物を持ち上げ、痛みと動作への自信を記録します。
  • 生活に関わる立位や歩行の課題と、翌日の反応を追います。
  • 可動範囲だけでなく、同じ部位を動かした反応と症状の分布を比べます。
  • 症状の現れ方が変わるたびに、神経所見や全身状態の変化を確認します。

根拠と出典

  1. OSHA: Guidelines for Laser Safety and Hazard Assessment

    2026 · 公的なレーザー安全指針(2026年閲覧)

    年は参照年です。保護眼鏡はレーザー波長と必要な光学濃度に合うものを使用します。クラスⅣの使用には、眼の保護とビーム管理が必要です。

  2. Long-term effect of high-intensity laser therapy in the treatment of patients with chronic low back pain: a randomized blinded placebo-controlled trial

    2014 · プラセボ対照無作為化試験

    男性72人が、高出力レーザーと運動の併用、偽照射と運動の併用、またはレーザー単独を受けました。併用群は腰部全体の痛みと生活機能障害で良好な結果でした。一つの筋肉だけを分けて調べてはいません。

  3. Anatomy, Back, Muscles

    2023 · 解剖学の参考資料

    付着と周辺構造の関係を示す解剖資料です。解剖学だけでトリガーポイントのマップや触診による診断が検証されるわけではありません。

  4. Interventions for the Management of Acute and Chronic Low Back Pain: Revision 2021

    2021 · 診療ガイドライン

    活動を保ちながら個別に行う腰部リハビリを支持しています。ここに示す運動例は、臨床的に応用した内容です。一つの筋肉に固有の治療手順ではありません。胸椎部への適用は間接的です。

  5. Low back pain and sciatica in over 16s: assessment and management

    2020 · 診療ガイドライン

    他の診断の検討、必要に応じた画像検査、活動継続、複合的なケアを扱います。傍脊柱部の圧痛から痛みの原因を特定できるという根拠ではありません。

  6. A comparison of the effects of 2 types of massage and usual care on chronic low back pain: a randomized, controlled trial

    2011 · 無作為化試験

    非特異的慢性腰痛の401人を解析しました。週1回、計10回のリラクゼーションまたは構造的マッサージを、通常ケアと比較しています。10週時点のローランド生活機能障害スコアは、マッサージ群がそれぞれ2.9点、2.5点良好でした。26週では機能差が小さくなり、症状の差は26週、52週とも有意ではありませんでした。腰方形筋、脊柱起立筋、多裂筋をそれぞれ分離した効果は示していません。

関連するトリガーポイント